節分には豆まきが我が家の風習なんですが、でも意味分かんないっす!

ただ煎っただけの豆って、子どもにとっては美味しくもなんともないですよね。

幼い頃、私が好んで食べた豆といえば甘納豆かピーナッツです。節分に鬼のお面をつくったり、豆をまき散らすのは遊びとして面白いのですが、まいた後に食べる豆というのは苦手でした。

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豆も数理も神秘です!

節分には全然関係のない話なのですが、昔むかしギリシャにピタゴラスという人がいました。そうです、あの三平方の定理、つまりピタゴラスの定理をつくった人です。

このピタゴラスさんは、お弟子さんたちと共同体をつくって、日々数学の問題を解きながら暮らしていました。

これをピタゴラス教団というのですが、数理というのはある種の不思議ですから、この集団は数という神秘にとらわれた人たちの宗教的なカルト集団であったわけです。

その教団には、犯してはならないタブーというものがあって、そのうちのひとつが、「豆を食べてはならない」というものです。

バートランド・ラッセルという20世紀の天才数学者であり哲学者は、「ふん!迷信を信じる未開な連中だ」と合理的思考で一蹴しました。

このタブーについての理由はいろいろと推測されていますが、乾燥した豆が持つ生命を生む力に対する畏敬の念がこのタブーを生んだのではないかと私は思っています。

「魔目」を打ちつけて鬼を「魔滅」する?

節分に豆をまくという風習は古くから行われていました。平安時代、鞍馬の山の鬼が都に現れて都を荒らすので、炒り豆で鬼の目を打ち潰して災厄を逃れたという故事伝説があるそうです。

鬼の目に「魔目」を打ちつけて鬼を滅する、つまり「魔滅」することで厄を払うということだそうです。

平安の頃の貴族はけっこう暇ですから、こんな言葉遊びも思いついたのでしょう。

当時は、米や豆などの穀物には生命食と魔除けの呪術が備わっていると考えられていました。

これって、ピタゴラス教団の「豆食べるべからず」と似ているような気がしませんか?

掛け声も地域柄があります!

この節分の豆まきは室町時代には庶民の間にも広まりました。

当時の書物に「散熬豆因唱鬼外福内」つまり「煎り豆をまく時には鬼は外福は内と唱えましょう」と書かれていて、豆をまく時の掛け声もこのころから決まっていたようです。

しかし、歌舞伎役者や相撲取りが毎年豆をまくことで有名な、成田山新勝寺では「福は内、福は内」と唱えるだけで鬼が登場しません。これは不動明王のもとには鬼はいない!というのがその理由だそうです。

このように、この豆まきの掛け声は地域によってそれぞれ異なっている場合があります。

奈良県吉野の金峯山寺蔵王堂の掛け声は「福は内、鬼も内」です。なんと、鬼を呼び込んでしまうという太っ腹です。

これは日本全国で追い払われた鬼を受け入れ、仏教の力で鬼を改心させようという意図があるようで、かわいそうな鬼たちに対する救済措置というところでしょう。鬼の避難所を設けるなんて、仏教もなかなかいいところがあります。

そうかと思うと、紀州熊野の熊野本宮宮司の九鬼家では「福は内、神は内」と唱えるのだそうです。この地域では名前に「鬼」が入っている場合には「鬼は外」とはいわないということで、それはそれで納得できます。

これが面白いと思えるのは、神さまを呼び込んでその家の当主である“鬼”を救済しようとしているようにも見えるところです。

節分の豆まきにもこのような地域柄があるというのが興味深いものがあります。

豆は無病息災の特効薬です!…ホント?

ピタゴラスのお話で紹介したような「豆」に呪術的な力があるという想いについては、日本の文化の中で育っていきた私たちにとっては比較的身近な感覚としてあるのではないでしょうか。

日本というのは八百万の神さまがいたり、夜な夜な魑魅魍魎(ちみもうりょう)が跋扈(ばっこ)したり、なんともワンダーなカオスに満ちたファンタジー空間です。こんな環境の中で生きぬくためにも季節の変わり目には豆などまいたり、食べたりしながらこの一年の無病息災を願いましょう。

たまには呪術を信じるのも楽しいものです。

くれぐれもお風邪など召さないように、ご自愛ください。

まとめ

  1. ギリシャの数学者ピタゴラスたちは豆を食べなかった!
  2. 天才数学者ラッセルはそれを馬鹿にしたけど、豆は生を生み出す力がある!
  3. 古くから日本では節分に豆をまく風習があり、無病息災のための呪術があると信じられていた。
  4. 豆をまく時の掛け声は、地域で異なっている場合もあり興味深く、楽しい。
  5. 日本の文化はカオスでもあり、呪術的なものへの親近感がある。
  6. 節分には豆をまいて、食べて無病息災を願うのも楽しいのではないでしょうか。

豆まきは、本気でやってしまうとその後の掃除がけっこう大変です。そこで最近では落花生を殻のままでまくのが流行っているそうです。

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